私は活字が好きなのだと思う。
思い返せば、小学生の時は国語や道徳の授業に集中せずに教科書の先のほうのページを読んでいた。
また最近の説明などが動画(ショート動画含む)に移行していく流れを苦々しく思っている。メイクとか一部を除いて活字+図のほうが分かりやすくない?と思ってしまう側の人間。
けれども本を読む習慣はほとんどない。
その結果流れ着いたのが、インターネットにあふれる活字たち、とりわけX(旧Twitter)である。
ついついぼーっとタイムラインを追っている時間が長い。
さすがにこれはあまりよくないなと、本を少しでも読むことにした。
タイムラインを眺めている時間を少しでも本に充てられたら多少はマシである。
というわけでこれから読書記録をつけていくことにした。
ルールは2つ
1つめ、無理をしない。いつまで続くかわからないが、まずはゆるゆると。電子でも紙の本でも青空文庫でも何でもオッケー。漫画もそのうち入れてもいいかも。
2つめ、高尚さを求めない。X眺めてるよりマシなら理想的ぐらいの気持ちで。
それではまず初回。行ってみよう。
女帝 小池百合子
7/7に都知事選があったのをきっかけに、今更ながら手に取ってみた。
なんかこれはこれでノンフィクションというより、もはやフィクションの小説っぽさすらけっこうある。
ヒアリングした人数は膨大にも関わらず、シームレスに流れよく繋がっていて、一人の人生の物語としてものすごく読ませてくるが、あくまで実在の人物、しかも日本の首都の自治体の首長(しかもあと4年やる)なのだからおもしろがっている場合なのだろうか…?と少し怖い。
キャッチーなワードをメディアに載せていくパフォーマンスは首長として決して無駄ではないスキルだと思うし、評価ポイントだと思うが、彼女の場合それ「だけ」なのが……。
権力者に媚びを売っていくのは"男はできないが女なら誰でもできるチート技"ではない。
ただ、改めてこの世代で勝ち上がったのはこのタイプだったんだなと考えさせられた。
「育ちがいい人」だけが知っていること
出たときにわりと話題になっていた本をいまさらながら。
中身はいたってふつうのよくあるマナー本で、著者がお受験対策や婚活などのマナースクールで教えていると思えば、さもありなん。
ふるまいが綺麗なことを「育ちがいい」というのであればなんかそれは違うのでは?とは思うし、「育ちがいい」と連呼するのもあまり品がないと思う。
とはいえベストセラーになったのはこのタイトルの勝利だよなあ。
リーダーの仮面 ── 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法
別に本読んだところで仕事ができるようになるわけでもあるまいと、これまで全然ビジネス本は読んでこなかったというか、さほど惹かれなかった。
ところが、生きてる時間の仕事の割合が高まるにつれて、読みやすいのがビジネスの話題になってきたので最近はビジネス本も積読リストに入ってきている。
気づきがあるかはさておき、身近な話題として読みやすい。
最近は、自分ができるとか頑張るとか以上に、周りを動かしてチーム・組織としてきちんと成果が上げられるようになりたいと思い始めてきたが、マネジメント要素がOJTオンリーいきなり本番!って感じなので少しでも気づきの幅を広げたいと、新任管理職くらいターゲットの本を積読リストにいれている。
この本はそんなリストの中の一冊
個人のプレーヤーとしてではなく、組織・チームのマネジャーとしての、マネージャーという役割演じ方、まさに「リーダーの仮面の被り方」についての本である。
マネジャーとプレーヤーをきちんと分け、マネジャーはチームが成果を出せる環境を作るためあくまでも淡々とマネジメントをしなさい、そのポイントは5つ(ルール、位置、利益、結果、成長)である、というのが主旨である。
全般的に本筋そのものはなるほどと思うのだが、喩えがいまいちハマらず、本題ではないところで意識がそれてしまった。
あと5つのポイントのワードを見てもいまいちその内容や意味を連想できないのが弱い…。
基本言い切ってくれて迷いなく読めるのが良いが、当然組織やチームの価値の生み方によって適用できるかできないかなどはあるだろう。
やることがどちらかというと明瞭で、個人プレーを集めることで成果を大きくするという組織・チームだと適用しやすくて、カオスを少しでも整えることを価値として提供していく組織・チームでは適用しにくいなーと個人的には思った。
源氏物語 01 桐壺
わかりやすく大河ドラマ「光る君へ」の影響だ。
観てないけどミーハーなので影響は受ける。
小中学生向きの要約した現代語版(1冊で完結するようなタイプ)は小学生くらいのときに読んでいたものの、全訳版は実は読んだことがなかったのでミーハーついでに読んでおこうと思って。
与謝野晶子氏以来たくさんの方が現代語訳しており、それぞれに特色があり好みも分かれるところだと思うが、青空文庫版が手に取りやすいので与謝野源氏でいってみることにした。
まずは桐壺から。
冒頭は古文の授業でも必ず取り上げられるくらい有名で、今でも諳んじられるほど。
訳文を読んでいると、暗記していた原文が思い出されるくらいに色彩豊かに物語が紡がれていく。
現代語(とはいえ明治時代の言葉)訳で、適度に主語などが補われ、言葉もわかりやすく置き換えられ、敬語もほどほどのちょうど良さ。
歌人らしく和歌は自分で理解せよ方式なのが少し辛いがこのまま読み進めていこうと思う。
帚木からも楽しみだ。
平安時代の香りもほんのり香るような訳で、Audible版で耳から入るのも良さそうだと思った。
平安時代の姫様たちは女房に(当然原文を)読ませていたというが、使えてくれる女房がいない現代の姫たちも比較的廉価で耳から楽しめるのは興味深い。
7月は以上!